何を今さら、と言われそうですが、あえて書いておきます。
ここでは「Web系」はGmailやlivedoor Readerのようなブラウザだけで使うタイプを、「デスクトップ系」はOutlookやThunderbirdのようにソフトを自分のPCにインストールして使うタイプを言ってます。
その昔、Webメールといえば、それほどメールを本格的にやらない人のためのものだと思ってました。ちゃんとやりたいなら、デスクトップ系メールソフトをインストールして使おうよ、という感じ。
なぜそう思っていたのかは知りません。今思えば、根拠は特になかった。始めるための敷居が低いから「Webメール → 簡易的 → あまり使わない人向け」とかそういう思考だったのかも知れません。
RSSリーダーに関しては、昔はそんなものなかったのでWebメールのような認識はそもそもなかったけど、一番最初にRSSリーダーを試した頃はやはりデスクトップ系のソフトをインストールしていました。
メールと違って、デスクトップ系のRSSリーダーはアカウント登録などがいらないので、Web系より敷居が低く感じます。その辺、メールとはちょっと事情は違うのかも知れない。
私の場合、まずRSSリーダーをWeb系(Bloglines)に乗り換えました。
このとき乗り換えた理由は、RSSを読んで、気になったページをブラウザで開くときの手間です。RSSは全文配信されていない場合も多く、記事全文を読みたいなら、ブラウザでページを開く作業が出てきます。このとき、別なソフトからブラウザを呼び出すよりも、タブブラウザを使って、単に新規タブでページを開くだけの方が簡単だと思ったからです。
ブラウザに統合されたデスクトップ系RSSリーダーでもここは同じだとは思います。私もWeb系に移行する前に、しばらくSageを使っていた時期もありました。
Sageは便利に使ってましたが、他のタイプもとりあえず試してみようということで、Bloglinesに触れました。そうしたら、今まで思っていたのとは違うWeb系の利点に気付いて、ついに完全移行した、というような流れです。この「Web系の利点」というのが今回の主役。
メールの方は、メールの中からブラウザを開きたいというケースはそれほど多くはないので、移行はRSSリーダーより後になりました。Gmailを本格的に使うようになってからです。
で、その肝心なWeb系の利点の話。それは「大量のデータを読む場合に便利」というところ。
たとえばデスクトップ系メールソフトの場合、メールソフトを起動すると大量にメールが届きます。spamなども含めたら1,000や2,000じゃすまされない人もいると思います。これを受信している間、ユーザは待つことになります。
他の作業をやったり、既に受信した分のメールを読んだりして待ってればいいとは思いますが、それでもそういう時間の過ごし方をしなければいけない。
これがWeb系のメールだったらどうか。そうです、ブラウザを開けば、それで終わりです。メールが何万通来ていても、もうメールは全部受信トレイに入ってます。これがすごいんです。
RSSリーダーも同じ。デスクトップ系だったら、巡回させなければいけません。20件くらいならいいけど、100件とかのRSSをいちいち自分のPCが取りに行くのは結構大変です。1,000件とかは不可能なんじゃないかとさえ思う。
これもWeb系なら簡単。ブラウザを開けば、それで終わり。
つまり、情報を読もうと思ったとき「まず大量のデータを自分のPCで受信する」という最初の作業がゴッソリ消えてすぐに読み始められるところが、Web系の利点だと思うのです。
これに気付いたとき、ひとつ思い出したことがありました。
昔、何かのテーマについて情報が流れるネットニュースやメーリングリストがたくさんありました。これらを私は当時のOutlook Expressを使って受信していました。
ですが、Webに掲示板が増えてきて、どんどんそっちに移行しました。Webサイトに置いてある管理人と連絡するための掲示板ではなく、2chのような「あるテーマについて情報を出し合う掲示板」です。話してる内容はネットニュースやメーリングリストに似ていると感じたので、移行は簡単でした。
ネットニュースやメーリングリストは、その当時からかなり大量のデータが流れていて、これらをいちいち受信するのは大変でした(もちろんヘッダだけ受信していたけど、当時は回線が遅かったのでそれでも大変だった)。これがWebの掲示板なら、ブラウザを開けばそれで終わりです。この感じが、最近のWeb系のメールやRSSリーダーにすごく似てる。
まあ24時間起動中のサーバがあって(自宅にあっても良いし、誰かが提供しているものをみんなで共用してもいい)、それが定期的にRSSを巡回したりしていて、そこに専用のデスクトップ系のソフトが接続して独自のプロトコルで通信してデータを取ってくるようなものならば、今言ってる利点はあると思います。
ただ、そこまでしなくてもAjaxなどによってWebブラウザだけで十分だし、一般的に言われる「家でも学校でも会社でもネットカフェでも使える」「OSを問わない」「ネットワークの設定などが不要」という利用者の利点や、「頻繁にバージョンアップできる」「利用実態を把握しやすい」という提供者の利点も同時にあるわけで、やっぱWeb系がいいねってことになるんだと思います。
大量のデータを取り込む必要がないのでメールやRSSリーダーはWebが便利。ソーシャルな使い方ができるのでブックマークなどもWebが便利。地図なんかは、頻繁にアップデートされた方がいいし、地図以外に地域情報とかとの連携もあるのでWebは便利。カレンダーやToDo管理は、その性質上ブラウザさえあれば使えるのが重要だし、メールや地図との連携も重要なので、やはりWebがいい。
「どんなに技術が進化したとしても、Web系ではなくデスクトップ系の方が都合がいいもの(技術的な制限を抜きにしてもWebとの相性が悪いもの)」って、何かあるかな。ざっと自分のProgram Filesを眺めてみたけど、思い浮かびませんでした。
せっかくみんな高性能なPC持ってるのに、ほとんどの処理をサーバにやらせてしまって、自分のPCはWebブラウザ上でJavaScriptを動かすくらいだよってのはもったいないと思います。
いっそのこと全てをサーバでやらせて、クライアントはPS3やWiiで良いんじゃないかとさえ思ったりもしますが、そういう試みでうまく行ってる例は見ない。
この辺が変わるのがWeb 3.0なのかな。どうなるのか知らないけど。