ご存知京ぽん。日本で始めてOperaを搭載した携帯端末です。しかもケータイではなくPHSなので、低額で定額が実現するということもあり、言うまでもなく最強のインパクト。思わず予約までして買ってしまったわけです。
2004/06/15に、バージョン1.4のファームウェアにアップデートしました。その様子は「新ファームウェア Ver.1.4 について」にまとめておきました。
以前DDIポケットのPHSを使っていたとき(1996年〜2000年くらい)は、feelH"が登場したときに品切れで買えなくて、やる気をなくした私は、その後iアプリが出来るようになったドコモの503iに乗り換えてしまいました。しかし今回ドコモの900iを買う気なくしたという絶好のタイミングで発表されたこのAH-K3001Vをみて、飛びついてしまったのです。
ほとんど悩むヒマは無かったように思います。アレだけ期待した900iが何かとアレだったため買うのを躊躇してしまい、それでも今使ってるN504iはもう本気で飽きてしまって投げ捨てたい勢い。そんなときにこんな最強っぽいのが出たら、そりゃ買っちゃいますよ。
白いのを買いました。
特徴は言うまでもなくOpera。ただ、「Opera」がWebブラウザだと知ってる人はそんなに多いとは思えません。この機種はあえてOperaがデキのいいブラウザだと知ってる人をターゲットにして、「Opera搭載」という普通の人にはわからないような宣伝をしたのでしょうか。まんまと私も乗せられました。
「Opera搭載」と言うのは簡単ですが、実にいろいろなメリットがあります。「容量の大きなPC用のhtmlも読み込める」「CSSが有効」「JavaScriptが有効」「Cookieが有効」などなど。このどれを取っても、「今まで出来なかったアレができるな・・・」などとニヤけてしまいます。
使って見ると、PC用のサイトをPC用のレイアウトそのままに見るのは、それほど使えるものではないかなとも思いました。横スクロールが発生してしまうからです。しかも処理速度も遅い。むしろ、「PC用のサイトがケータイで読みやすく表示される」というスモールスクリーンレンダリング(SSR)がすばらしかった。
左から、フルスクリーン、スモールスクリーン、ケータイモードでYahoo!を見てみました。フルスクリーン時はCSSが有効なのでほぼPCと同様の見た目ですが大きなサイトだとスクロールが結構つらい。
SSRならば、まさしく世界中のサイトがケータイで見れるイメージ。これまでの「何をみるにも有料」という閉じた感じがせず、PCで見慣れたあのサイトに行ってみようという自由な感じで楽しめます。無料で辞書も引ける、地図も見れる、料理のレシピも占いもニュースも・・・。ちなみに、ケータイモードにすればこれまでのiモードみたいな感じでも読むことができ、ケータイ専用のサイト(ドコモの公式サイトとかはさすがに見れません)を普通に読むことだってできます。
またJavaScriptが使えることで、「ブックマークレット」という去年くらいから急に流行しはじめた便利ツールを使うこともできます。これは、ブックマークとしてJavaScriptで記述された短いプログラムを登録しておくことで、ブラウザにさまざまな機能を追加するものです。
実際、これを使えば表示中のURIを編集して別なページに飛んだり、ページ内の文字列のコピー、「ttp://」で始まるURIを「http://」に変換してリンク、ページ内の画像やリンクの抽出など、Opera搭載とはいえこの端末に実装していなかった機能が使えるようになります。便利ですよホント。
ブックマークレットの例。いろんなブックマークレットを登録しています。
JavaScriptとCookieを使えばゲームなんかも作れそうです。まあiアプリよりもしょぼいゲームになりそうではありますけど。ゲームはゲーム機でするのが筋かな。
ちなみに、公式サイトによると、htmlは4.01に対応ということでしたが、当サイトのようにxhtml1.0で記述されたサイトも問題なく表示できています。xhtmlでしか定義されていない要素を使うとダメなにんでしょうか。詳細は不明です。
フルスクリーンで当サイトを見てみる。ズーム機能で倍率を50%にするとこんな感じ。レイアウトは分かるけど字が読みにくいです。しかしここまで見れるのは素直に感動モノ。80%にすれば余裕で字も読めます。
2004/05/20追記。ぷくみんさんから愛生会を見たときの写真とケータイのムービー機能で撮影した動画を送っていただきました。ウェルコネ。
ちゃんと出てますねぇ。
ぷくみんさんによると、「ページの読み込みは終わっているのに、メモリの関係か招き猫の画像が表示されるまでに時間がかかりました。ページの読み込み自体は1分以内と思ったよりも早かったです。(体内時間での計測ですが・・)
」とのこと。
そして動画。
くはぁちゃんとアニGIFが動いてる!京ぽんやるなぁ。しっかりMIDIも再生されているようです(この音は京ぽんから鳴っているとのこと)。
標準でUSBケーブルがついてくることからもわかるように、PCとの接続はかなり重要なポイントのようです。このケーブル、言ってみれば「何でもできるケーブル」。充電、PCのインターネット接続、PCと電話機でのデータのやりとりがこれ一本でできます。
付属のケーブル。短いですが100円ショップのUSB延長ケーブルを使うこともできるという情報アリ。私はまだ試してません。
ケーブルの他にWindows用のソフトが付属していて、このソフトを使えばPCでメールを書いたり、アドレス帳の管理、ブックマークの管理、待ち受け画像の作成・送信、その他画像やhtmlやサウンドなどもやりとりできます。本体のメモリが少なく、SDカードなども使えないため、このPCとのやり取りは非常に重要です。まあ使い放題プランの人はメールに添付して送ってしまったり、自分専用のアップローダをWeb上においてもいいですね(AH-K3001VはデータフォルダのデータをWebにアップロードできます)。
この付属ソフトでは、起動時にいったん電話機の内容を全部受信して、最後に全部書き込むというのが基本的な使い方のようです。保存領域の容量が少ないからこそできる強引な手段ですが、実はこれ、最初に受信しないで書き込めば新たに増やした分だけ書き込まれます。なんでこんな謎な仕様にしたんだろう。まあこんな使いかたしてデータが破壊される可能性がないとは限りませんが。
付属ソフトの画面の例。左から、アドレス帳ツール、メールツール、ブックマークツール、データファイルツール、画像ツール。使い勝手はまあ普通ってとこです。もうちょっと編集しやすいUIにするか、ExcelやCSVのインポートに対応して欲しかった。端末を操作してメールを打ったりアドレス帳を編集するよりは遥かに簡単っていう感じです。
久しぶりに最新の電話機に触れたせいか、いろいろと感動した部分が多いです。
POP3やSMTPでメールが送受信できます。これはつまり、PC用のメールアドレスが使えるということ。さらにOperaを使えばWebメールも可能。ただしいずれも自動受信には対応していないため、普通にメールチェックをする必要があります。
メールアカウントの設定画面。まあ一般のメーラーと一緒ですね。
サーバにメールを残しておくこともできるため、「ちょっと今だけメールが気になる」なんていう使い方も出来ます。あんまり使う予定が無くても、ぜひとも設定しておきたい感じです。
例えば今後1GBもの容量をもつGmailが本格スタートしたら、本体のメモリに入りきらない画像なんかをどんどんGmailのメアドに送信して、あとで必要になったらOperaで見る、なんていうことも出来るわけです。すっげー。
自由なプロバイダを使った接続が出来ると同時に、DNSの取得やプロキシの設定も可能。例えば余分なデータをカットして容量を減らすようなプロキシを使って通信するようにすれば、速度の向上や省パケなどにも役立ちそうです。
これまでも同様のサービスはありましたが、アプリやcgiでの実装でした。プロキシサーバとしてそれを実現できるのがどれだけ意味のあることか、そこが分かる人はまた楽しみが増えるんじゃないでしょうか。
プロキシ認証も可能なため、自宅サーバでプロキシ立てたときに心配な「他人からのアクセス」を制限することが出来ます。
名前や電話番号だけでなく、住所、血液型、生年月日、顔写真まで登録できます。
面倒なんで使いませんけど、変に制限されてるよりいいですよね。使いたい人は使えるっていうのが。
丁寧に全部入れる人って果たしているのかな。
20件も登録でき、その一つひとつに対し、日付指定・毎日・平日・週末・指定曜日を選べたり、アラームにメッセージをつけれたり、写真まで登録できたり。その分スケジューラがないわけですが、これだけ細かいアラーム機能を見たのは初めてで、正直ビビりました。
細かな設定が可能なアラーム。PC用のアラームソフトを自作するほどのアラームマニアな私ですが、この細かさは結構驚きました。
私は着メロはわりと自作するタイプ。売ってるやつ(DLするやつ)にはロクなのが無いからです。今まではいちいち変換ソフトを使ったり、その機種で使えるMIDIフォーマットが限定されていたのですが、このAH-K3001Vは、なんとGM完全対応を謳っています。変換も必要なし、MIDIファイルをそのまま入れれば再生されます。これはすごい。
音質はまあまあ。ドラムがちゃんと出てるので曲として耳あたりがかなりいいです。他の楽器も、全体的に太めの音が出てるように感じますので、トラック数が少なくてもダイナミクスのある音に。ただまあ音色自体のデキはいたって普通な感じです。FM音源で音色から自作するタイプのケータイにはオリジナリティで負けるかな。
スピーカーはこんな感じ。スピーカーの質もいたって普通。着メロ用っていう感じですね。接続したイヤホンから音を流す機能は無いため、本格的なMIDIプレーヤーにはなれない気がします。
例えば、端末からWebにつなぐ際にもプロバイダを選べます。通常はAirH"センターを使えば問題ないそうですが、POP3やSMTPを使ってPC用のメールボックスも使用できたりもするのでプロバイダも自分で指定できるわけです。その設定は3つまで保存でき、さらにプロバイダのメール接続時、AirH"のメール接続時、Opera使用時など、場合にわけてそれらの接続設定を割り当てたものを3つまで保存して使い分けれます。
画面の文字サイズも、メニューなどの画面では3段階、メールでは4段階、Webでは文字だけでなく画像も含めた縮尺を7段階で指定できます。なぜこれだけ細かい指定ができるのに、色の指定が出来ないかは謎です。メール表示画面での背景色と文字色くらいは設定できてもいいように思うのですが・・・。
メール表示画面。文字サイズは「最小」。十分文字は見やすいですが、色はこの色しか出せません。いまどき珍しいですね。
ちなみに文字サイズ「大」にするとこんな感じ。デカ過ぎ。お年寄りとかはこれでちょどいいのかなぁ。
上記2枚のメールの画面で、色がかなり違うように見えるかも知れませんが、カメラと照明の関係で違う感じになっただけです。実物は文字サイズが「最小」の方の写真に近い色だと思います。
こんな最高な端末ですが、やはり残念な点もあります。
一般的にPHSはケータイを遥かに凌ぐ省電力端末で、バッテリーは昔は平気で1000時間とか使えたのですが、最近は高性能なためCPUが電気を消費しちゃうためそうでもないようです。
付属のUSBケーブルで充電しながらネットしたとして、充電より消費するスピードの方が速いから半永久的には使えないそうです。あんまりだ。
端末内ではどうもOperaが重いようです。Opera中はアラームがならないなどの制限が入るほど重いそうです。なので、OperaでWebしてるとだんだんあったかくなってきます。冬は重宝するかも。
USB経由の充電では、「急速」と「普通」とが選べます。なにか急速にするとデメリットがあるのでしょうか・・・。心配になってきた。
10万画素クラス。QVGAサイズの写真は撮れるため、待ちうけや画像メール、簡単なメモ撮りには十分ですが、思い出をいつまでも残すための写真撮影用デジカメで使うなら相当弱い。でも正直こんなのどうでもいいっていうか。むしろカメラなんて不要っていう気がします。
カメラはこんな感じ。自分撮り用の鏡がついてます。この鏡もケータイ界では最近見なくなりましたね。
ちゃんとしたデジカメで撮って、それなりのレタッチをして初めて「写真」。どんな高画素カメラで撮ったって、無加工じゃクオリティは低い。そして、どうせ加工するなら、ケータイに付属のなんかじゃなくちゃんとしたカメラで撮ったほうがもっといいわけです。そうなってくるとここについてるカメラは、ホントにオマケ程度と考えて良さそうです。
内蔵カメラで撮ってみました。暗いのは、撮影した日が曇りの日で、しかも夕方だったからです。リンク先の画像は無加工です。
なので、カメラ無しでその分薄型軽量になるなら、そっちの方がよかったなぁという勢い。
たまに、JavaScriptが使えるっていうのをJavaアプリが使えるんだと勘違いしてる人がいますが、もう多くの人が口をすっぱくして言ってる通り、JavaScriptとJavaは別もの。Javaとお風呂掃除のジャバくらい違う。どこで聞いてきたのか、JavaScript=JSPとかいう謎の略語を言ってる人もいますが、JSPはJavaです。JavaScriptではない。いい加減理解して。
そしてこの機種ではJavaアプリは動きません。つまりゲームをダウンロードして遊ぶってことができないわけです。正直どうでもいいです。
むしろ通信端末なんだから、ゲームなんかよりJavaScriptの方が大事。ブックマークレットとか最高ですよ。まあJavaも動くにこしたことは無いかも知れませんが、そのせいで端末が巨大になったりメモリが少なくなったりするなら無しで結構です。
2ちゃんブラウザなどの実用的なアプリが使えないというのは多少困りますが、JavaScriptによりp2などのWebアプリが快適に動作するので、十分便利に使うことはできます。
サーバ用PCにp2をインストールしてみました。ケータイモードで見るとユビキタスp2になります。
フルスクリーンでみると通常のp2になります。画面右下、JavaScriptによるレスのポップアップまでしてるところに注目。すごい。
本体に保存できる容量は全部で1.5MBだそうです。
本体でメモリの使用状況を確認できます。「その他」には、メールの添付ファイルやOperaが保存したCookieが入ってるそうです。
1.5MBという容量は、ケータイには標準で8MBや16MBのメモリカードが付属する時代なのに少なすぎる気はします。
ただまあさっきも書きましたが、付属のケーブルでPCに移動させれば事実上無限だし、つなぎ放題の人はメールなりWebなりでどっかに送っちゃえばいいわけで、それほど問題ではないかもしれません。事実、Web上にアップローダを設置して、古いものはアップロード、見たいときだけダウンロードっていう使い方はOperaがついているため非常に手軽に行えます。
なんでも端末に保存する時代は終わったのかも知れません。ケータイなくしたらそこで終了なんて怖すぎる。
これはこの機種に限ったことじゃなく、ここ最近の全ての端末に言えることのような気がします。「昔はもっと速かった」というレベルの話。我慢できないほどこの機種だけ遅いっていうことではないです。
カスタム機能を削除、予測変換をOFFにすれば速くなったりはしますがその分不便になるわけで、ここは仕方ない部分なのでしょうか。
個人的にはそれほど重くは感じないですが、文字入力で予測変換の候補が大量にある場合と、Operaをフルスクリーンで表示してるときの画面のスクロール、さらにOpera終了処理。この3つに限っては本当に遅い。
予測変換に関してはその変換候補の中に入れたい文字があれば許せます。フルスクリーンOperaはめったに使わないので許す。Opera終了処理は、まあ一連の作業の最後に一回だけなので許す。という感じで許せる心を持てれば、気にならない範囲かもしれません。
また、ドコモからやってきた私みたいな人にとって、メール送信処理の遅さがとても気になりました。ケータイ3社とPHS2社において、ドコモのケータイのメールだけが飛びぬけて高速でした。なので、auやボーダフォンからやってきた人や、Dポの機種変更の人、新規に電話を持つことになった人は気にならないかも知れません。ドコモ経験者だけはちょっと注意して下さい。ホントに遅いから。
メール送信中の画面。空メールを送信したとして、送信完了までに13秒ほどかかりました。ためしにN504iで同様のことをやったら3秒でした。
これは一目見ればわかると思いますが、小さいです。
表示方法は、上記の「電波状態と時計のみ表示」「各種アイコンと時計表示」の2つから選べます。しかしどうやっても日付などは出せません。
最近多いと思いますが、私は電話を時計代わりにするタイプ。日付や曜日が分からなくなったときはいちいちケータイを開かなきゃいけないのは、なにかと面倒です。曜日だけでも外画面に出して欲しかった。
でも、ケータイを閉じてるときと開いてるときで表示の向きが逆になるのは、芸が細かいなぁと感心しました。
長所、短所、はたまたバグなどいろいろありますが、今までの端末とはかなり違ったものであることは確かです。
その中心はまさしくOpera。このブラウザによって、携帯Webの世界が大きく変わったような気がします。AirH"であることも重要な要素のひとつ。どんな些細な事もWebで解決できるようになったのです。
例えばデータ保存容量が少ない、2chブラウザやスケジューラなどの実用アプリが使えない、といった欠点はもちろん補います。それに加えて、今まで見れなかったページが見れる、というか普通にPCで見てたページが見れる、ケータイ版は有料だったページが気軽に見れる、Webメールなどの多くのサービスが使える、しかも通信量定額が可能っていうのがすごいわけです。
高画素のカメラで写真を撮りたいとか、ドラクエがしたい、ムービー撮影がしたいとかいう人には、まったくもってオススメできませんが、外でWebやメールをPC並に使いたいという人には現状これしかないんじゃないでしょうか。また、たくさんの可能性を秘めたこの機種では新しい遊び方もいろいろ検討されています。
また、この記事を書いてる段階で、ちょうどAH-K3001Vのバグ情報と、数日後にソフトウェアのバージョンアップが行われることが発表されました。なのでこの記事は全体的にバージョンアップ前のレビューだという点に注意してください。
取説を見ると、サウンドファイルとして拡張子「.adp」が使えるようです。これはADPCMのことを表してる可能性が高いんですが、どんなにがんばってADPCM形式のファイルをつくっても、京ぽんは再生してくれません。
PCでADPCM形式のファイルを作って、拡張子を「.adp」にしただけでは再生されませんでした。しかし、adpファイルをサウンドのフォルダに分類してるってことはきっと再生できると思うのですが・・・。
ADPCMを再生できる方法がわかれば、着うた的な使い方が可能になります。つまりMIDIではなくオーディオを流すわけです。
誰か、京ぽんで再生できるADPCMの作り方について、何か情報がありましたらぜひとも教えてください。